遠赤焙煎された羅漢果
2003年9月 中国:桂林市郊外にて撮影

◆2003年9月、「らかん果の故郷」へ当社代表が現地に赴いた時の様子を織り交ぜながらお伝え致します。


 「らかん果の郷永福へ
永福のコンビニ 桂林市内から車で2時間あまり、やっと「らかん果の故郷」永福県の「入り口」
入ることができます。
数年前はデコボコ道だった永福県の道路も今は舗装されているけれど、
かなり曲がりくねっているので身体が右へ行ったり左へ行ったり。
これは体力的にかなりきつい!

どんどん走っていくと、あたりの風景がどんどんひなびてきて、牧歌的風情。
このあたりでは瓦の代わりに杉皮の屋根もまだ多く見られます。

←永福のコンビニ
店先が社交場なのは万国共通ですね。和んでます。



羅漢果の郷じゃ〜ん!!「らかん果の郷」のゲートを発見!!→→→
思わず降りて記念撮影しました!(何となく漢字もわかるのが嬉しいですね)
らかん果( 羅漢果)はここ永福県の主な特産物。
近年は羅漢果の需要が高まり、永福の近在でも生産されるようになったとも聞きます。

永福県は林業の街でもあり、切り出した木々を川へ落とし、川づたいに運んでいる。
山林が多く、道が険しい国は皆同じ営みがある。

ゲートをくぐり、山また山の道を登っていく。
桂林市内では蒸し暑いと感じていたのに、いつの間にか冷気で寒い程になっているのに驚く。

ふと、車窓ごしに目をやると、70度〜80度の傾斜地にらかん果(羅漢果)の棚が点在してい
るのが見えてきた。
その間を縫うように30分ほど登ってやっと「らかん果の郷」に着く。
さすがに、車から降りると身体中が痛い!

らかん果(羅漢果)の今年の収穫は90%終わったところだったが、まだ収穫していない棚を見せて貰う事に。

↓珍しく平地にあるらかん果(羅漢果)の棚

平棚の羅漢果

らかん果(羅漢果)果実仲買人に会い、収穫したばかりの熟れた実を味見する。
生のらかん果(羅漢果)は青梅のような匂いがする。
乾燥果実のあの甘い香りとはまた違った感じの香り。

半分に割って舐めてみると、甘いけれど舐めた後に舌がピリピリと痛く、かなりの刺激がある。
これは確かに生では食せない、と実感する。

生の実を搾ったものも、お湯で割って飲ませてもらう。
こちらは薄い甘さ。
生らかん果(羅漢果)ジュースは観光用に売ってはいるけれど、地元の方は高価なので飲まないとの事だ。

半分に切った生羅漢果

↑採れたての羅漢果を半分に切ったもの


仲買人は「生羅漢果果実の買い取り」「果実の遠赤焙煎の発注・買い取り」「乾燥果実の売買」などの仕事をしている。
そのため、仲買人の所へは地元の人々が、生らかん果(羅漢果)を入れた大きな箱や袋を両手に持って、売りに来ている。
それらを仕入れ、果実の遠赤焙煎を発注する。 この業者の2階には今年出来た新しい実の乾燥果実がたくさん袋詰めされていた。
今年は長雨の影響でいつもより収穫数が少なかったとの事。



↓らかん果仲買人の元へ集められた青いらかん果。
こうして見てみると、一見みかんの初物のようにも思えます。
女性が手に持っているのはらかん果の大きさを選別する木枠。 一番大きい「大玉」は高値で売買される。
収穫された羅漢果
羅漢果の選別


遠赤焙煎した羅漢果 最近では、生羅漢果の絞り汁を使った方が安く手軽に製品化出来るので、そちらを使った製品も多く出回っているそうだ。
しかし、生羅漢果はそのままではほとんど甘味もなく薬効も期待できない。
収穫した果実を天日で干し乾燥する事で、果実の糖化が起こり甘味が生ずるのを促進する。
その後とろ火で7昼夜かけて加熱し遠赤焙煎することでらかん果(羅漢果)の薬効成分が引き出され、体に必要な珪素の量も格段に増えてくるのである。
300年以上も前から続いている先人達の知恵をおろそかにし、手間と費用を惜しんではならないと思う。


らかん果(羅漢果)は1960年代まで野生で、その後地域の住民で栽培するようになったと聞く。
現在では約100万個が生産され、広く中国内外に売られている。
またアメリカの企業も、この永福に立派な現地工場を建てていた。
らかん果(羅漢果)の良さが広く認められるのは嬉しい事だけれど、昔ながらの良さが失われるのはもったいないと思う。

らかん果(羅漢果)は雌雄両性の株があり、雌木に雄木を交配させる為に、2年目の株を受粉しやすいように植え替えるという手間がある。らかん果(羅漢果)生産者は南寧の大学教授らが研究した、結果の良い株を購入し栽培しているとの事だが、自然のものである以上当たりはずれはあるらしい。

らかん果(羅漢果)は同じ畑では最大7年位で良い実が出来なくなるため、7〜8年毎に畑の場所を変えているのだそうだ。
その為、収穫7年後の畑の様子を考えてらかん果(羅漢果)の棚の中にみかんの苗木を植えている。
らかん果(羅漢果)がダメになる頃にみかんが収穫できるようにとのことだが、らかん果棚の足下を見ると、根の間にみかんの苗木が立派に育っていた。

らかん果(羅漢果)を遠赤焙煎している方を紹介してもらい、お宅を訪ねる。 人柄の良いご夫婦だ。
玄関を入ると大自然の神(太陽と月)を祀っている広間があった。
ご夫婦とも裸足、子供達も裸足で元気に外を走り回っている。

家の周りの田圃の中にはあひるが放し飼いにされており、田圃の中の虫や雑草を食べるのだそうだ。
日本でも「あいがも農法」として知られているけれど、ここではこれが自然の事。

当然、ここで栽培されるらかん果(羅漢果)も無農薬・有機栽培なのを嬉しく思う。


あたりをゆっくりと見渡してみる。壁のような山々と田園。

らかん果(羅漢果)の郷には昔風の建物がまだまだ残っている。
ほんの十数年前までは日本でも見かけた穏やかな風景に、この大地で育った羅漢果をもっと日本で広めたいとの気持ちを新たにしました。


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